こんにちは。キッチンカーサポート事業、カケハシフードトラック代表のゆきち(@yuki_one2)です。YouTubeチャンネルが大好評です。
さて今回の記事は「キッチンカーの廃業」についてです。
コロナウィルスの影響で、屋外で出店できるキッチンカーが注目を集めはじめてきました。もしかしたらこれを読んでいるあなたも、キッチンカーを始めようと思っている1人ではないでしょうか?
今回のテーマはキッチンカーを廃業するとどんなことになるのか?
これを自分の経験を踏まえて記事にしていきます。
・これからキッチンカー始めたい人
・会社を退職しようとしている人
・キッチンカー廃業のその後に興味がある人
僕のキッチンカー経歴が気になる方は、こちらにかなり詳細に書き残しましたので良かったらご覧ください!

キッチンカー廃業後の末路
キッチンカー廃業に至った経緯
「実働8ヶ月」
キッチンカーをはじめて1年足らずして辞めた僕を皆さんはどう受け取るでしょうか?
『よく頑張った』
『センスないから辞めて正解』
『考えが甘かったのではないでしょうか』
YouTubeでキッチンカー引退を発表したときは、いろんな声をいただきました。
それぞれの意見があって当然でしょう。
しかし僕の正直な感想は
『次に繋がるいい経験ができた』です。
今思い返すと、廃業のきっかけはコロナにあると思っています。
2019年11月末に開業し、12月まではまったく軌道に乗れずにいました。しかし1月から徐々に売上を伸ばすことができて、3月には売上42万円程度を記録しました。出店場所も曜日で固定できていて、リピーターもたくさん得ていました。
キッチンカーとしては軌道に乗っていると言ってもいいほどに成長し、さらにこれから4月をむかえ、クレープ屋としては繁忙期となる頃でした。
そのタイミングで来たのがコロナです。
当然今まで定期的に出店していたのをすべてキャンセルし、僕はステイホームを決断しました。
6月緊急事態宣言が解除され、いよいよ出店再開となりました。
出店していても本当に人が来ない。
もう僕のやる気は一気に削がれていったのを覚えています。
コロナ前も決してモチベーションは高くはなかったですが、買いに来てくれる人がたくさんいたので、僕のやる気は何とか保てていました。
買いに来てくれる人がいなくなった後は、正直僕がキッチンカーを続ける理由が無くなっていました。
仕込みで時間をかけ、1日材料の準備をし、いざ出店しても誰も来ない。とてもとても辛い日々でした。
“コロナ後に人が来なくなって、モチベーションが大きく下がった”
これが僕のキッチンカー廃業の理由です。
廃業後の生活
僕はキッチンカーをはじめる前は東京都の公務員でした。
年収は700万円ほどで、一般的に見たら多くもらっていた方だと思います。
そのすべてを捨ててキッチンカーをはじめました。
そのキッチンカーをも廃業して、僕の人生はどうなったのでしょうか?
結論:そんなに変わりません。
ごめんなさい。期待はずれで。
しかし、仕事を辞めたくらいで人の人生が終わるはずはありません。
もちろん公務員の当時から比べると、年収は激減しました。
旅行も満足に行くこともできませんし、外食も控えます。
ただどっちも経験してきた僕から言わせると、旅行とか、外食なんてのは幸せには大きく影響しません。
人生で大事なのはそこじゃないです。
今過去に戻れるとして、公務員を辞めるかどうかの2択をまた与えられたとしたら、僕は迷わず再び退職する道を選ぶでしょう。
理由は退職後の方が圧倒的に人として成長しているからです。
自分ですべて人生の決断をしているからです。
僕にとっては、お金よりもこっちの方が”幸せ”だったんですね。
これはあくまで気持ち的な話なので、現実的な話をしましょう。
普通だったら「キッチンカー廃業後に収入が無くてどうするの?」ということになるでしょう。
僕の場合はキッチンカーの経験を生かして、別の仕事をはじめました。キッチンカーの出店場所の紹介です。
営業とか人と接するのが得意だったのと、YouTubeやブログのおかげでキッチンカーの方との繋がりは広かったので、それを生かした仕事を現在は取り組んでいます。
それでも、もしキッチンカーに派生する仕事ができなくても問題は無かったと思います。そこから普通に就職する道もありますし、アルバイトでも全然いいです。
僕にとっては、自分でやりたいことに挑戦することこそが人生の幸せなので、アルバイト生活でもまったく問題ないです。
幸せかどうかは自分で判断するもので、他人がとやかく言うことではありません。これだけ生きることが保証されている国で挑戦しないのは僕はもったいないと思います。
失敗したら普通に就職すればいいだけ。何も怖いものなんかありません。
廃業後に残ったもの
ここからはキッチンカー廃業後のリアルを知ってもらうために、廃業後に残ったものを紹介します。
-キッチンカー-
購入金額180万円程度。ローンの支払いが毎月54,000円あり、残債は120万円です。これは支払いが滞るのですぐに売却を進めました。
事故は幸いにも1回も無く、内装も外装も綺麗な状態です。塗装でラッピングとかもしていなく、車の色もカーキで落ち着いた感じです。
車屋を通さずに直接売却予約することができ、150万円で買い取っていただく予定です。他にも冷蔵庫や内装品など、すぐに出店できるものも全てお渡しすることにしました。
実はキッチンカーを購入したときから売却することは見越していたので、ラッピングや派手な塗装を避けていました。
-冷蔵庫/冷凍庫-
全部で冷蔵庫、冷凍庫あわせて4台も保有しています。
まずは1人暮らし用のサイズの冷蔵庫と冷凍庫がついてるもの。
そしてキッチンカーに積載する箱型の冷蔵庫と冷凍庫。こちらは2つともキッチンカー売却のセットとしてお渡しする予定です。
最後に一番大きい100ℓの冷凍庫です。これは冷凍食品のストックのために持っておく予定でいます。
-発電機-
購入金額35,000円
使う予定はないですが、停電や今後の屋台出店などのために持っておきます。この発電機のデメリットとしては4時間程度で一度電源が切れてしまう仕様のことです。
-クレープセット-
総額30,000円程度
クレープ機材は売却をしないで持っておくことにしました。
理由は屋台の出店でクレープ屋をできるからと、カフェなどを借りてクレープ屋を出店できるからです。
キッチンカーをやってみて分かったことは、車を持っていなくてもクレープ屋はできるということです。店舗の一部を有料で貸してくれたり、仕事を手伝うことで無料で場所を提供してくれる場所は探せばあります。
クレープ作り自体は好きなので、趣味程度にちょっと続けていこうと思います。
-消耗品-
- プラスチックカップ
- ストロー
- 紙コップ
- スプーン
- クレープ包装紙
これらは完全に発注ミスです。もっと少しづつ注文すれば良かったです。一個あたりの安さに釣られて大量買いしてしまいました。
買値よりかなり安くなりますが、メルカリで売ったり譲渡したりしています。
準備して良かったこと
キッチンカーを廃業するにあたって、今感じる良かったこととダメだったことを紹介します。
-良かったこと-
- キッチンカーを売りやすくした
- 別の収益を作っておいた
まずキッチンカーを売却する想定でデザインしたのが本当に良かったですね。塗装でロゴなどは入れないことや、派手な色にすることによって購入者が限定されるのを防ぐことができました。
誰にでも買いやすくなるように、シンプルなデザインのままキッチンカーを使っていったのが良かったことです。
もうひとつ
キッチンカーをやりつつ、他の収益を作りあげたのが良かったです。
僕の場合はYouTube、ホームページ、オンラインショップですね。これがあることによってキッチンカーの経験をそのまま仕事に繋げることができています。
-ダメだったこと-
消耗品の在庫を大量に余らせたことが大失敗でした。
特にあまり使いもしなかったドリンクカップ類ですね。
季節は夏頃、サイドメニューとしてドリンクを提供しようとしていました。消耗品は大量に注文すると、1つあたりのコストが低くなるため、僕は1,000個単位で発注をしてしまいました。
しかしドリンクを提供することは途中で挫折し「いつか使うだろう」と、ずっと倉庫にドリンクカップは眠り続けていました。結局最後まで使うことは無く..
廃業後、消耗品はメルカリに出品しています。半分くらいはさばけましたが、まだまだ残っています。しかもメルカリで売ってもほとんど購入費を回収することはできません。
消耗品は継続するか分からないので、最初は少しづつ購入していった方がいいと感じました。
もうひとつ後悔しているアイテムがクレープの包装紙です。
ご覧のとおり、キャンプスクレープのロゴを入れて、ホームページのQRコードも付けちゃいました。これでは誰も必要としません。
自分ですべて消費するか、破棄するしかないでしょう。
しかもこれは9,000枚発注してしまいました。金額にして4万円程度です。非常にもったいないことをしたなと後悔しています。
キッチンカーを廃業することは怖くない
いかがだったでしょうか?
これが僕のキッチンカー廃業後の状態です。
正直なところは、キッチンカーを売却できてローンも無くなるので、元の状態に戻るという感じです。
むしろ繋がりと経験ができたので、僕にとっては大きなリターンを受けることができました。今の僕があるのはキッチンカーに挑戦したからです。
これから就職してもいいですし、新しいことに挑戦してもいいでしょう。キッチンカーをしっかり売却できれば無傷で戻れます。
ネット検索で「キッチンカー 廃業」と検索すると、出てくるホームページであたかも『廃業=失敗』と決め付けている記事があります。
僕の意見としてはこれは大きな間違いです
廃業をせずに長くキッチンカーをやっているのが成功なのでしょうか?
例えばその事業が過酷でまったく楽しく無いものであったら、僕はそれこそが失敗だと思います。
キッチンカーの廃業は”進歩”だと思います。
なので廃業をそこまで恐れる必要もないと思います。廃業しても全然やり直せます。キッチンカーに挑戦した時点でもう大成功だと僕は言いたいですね。
結論
キッチンカーやめても痛手は無いが、廃業を見越して事業を始める必要がある。例えばキッチンカーを売りやすくするなどということだ。
最後までご覧いただきありがとうございます。キッチンカーだけで生きていくのは、とても厳しい生活になると感じました。しかしやってみたい人は一度経験してみるのはいいと思います。
これからはもっと気軽にキッチンカーを仕事としてできる環境を、カケハシフードトラックは作っていきます。
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